大判例

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東京地方裁判所 昭和58年(ワ)8003号 判決

【主文】

一  被告は、その販売にかかる時計、ライター及びキーホルダーに別紙目録第二の一ないし三の各表示を使用し、又は右表示を使用した時計、ライター及びキーホルダーを販売してはならない。

二  被告は、その販売にかかる時計に「PARIS」の表示を使用してはならない。

三  被告は、その所有する前二項記載の各表示を使用した時計、ライター及びキーホルダーを廃棄せよ。

四  被告は、別紙謝罪広告目録記載の謝罪広告を、同目録記載の要領で、同目録記載の新聞雑誌に各一回ずつ掲載せよ。

五  訴訟費用は被告の負担とする。

六  この判決は主文第一項ないし第三項について仮に執行することができる。

【事実及び理由】

一原告訴訟代理人は、主文同旨の判決及び主文第一項ないし第三項につき仮執行の宣言を求め、請求の原因として次のとおり述べた。

1  原告は、かばん類および袋物等の製造、販売を業とするフランス法人である。

原告商品には、別紙目録第一の一ないし三の表示が使用され、右各表示は、我が国において遅くとも昭和五六年当初には、原告の商品を示すものとして広く認識されている。

2(一)  被告は、バッグ類の輸入及び販売等を業とする会社である。

(二) 被告は、その販売にかかる時計に別紙目録第二の一ないし三の表示を使用し、又はこれを使用した時計を販売し、その販売にかかるライター、キーホルダーに別紙目録第二の一の表示を使用し、又はこれを使用したライター、キーホルダーを販売している。

別紙目録第二の一ないし三の表示は、別紙目録第一の一ないし三の原告の表示と同一であり、これを使用した右商品を販売することによつて、被告は原告の商品との間に混同を生じさせている。

(三) 被告は、その販売にかかる時計に、「PARIS」と表示し、又は右表示を使用した時計を販売し、もつて、右時計が製造若しくは加工された地以外の地において製造若しくは加工された旨の誤認を生じさせている。

3 被告は、前項の各行為をするについて、それが不正競争行為になることを認識していたか、又はこれを認識すべきであるにもかかわらず認識しなかつたものである。

4 被告の右行為によつて原告は営業上の利益を害されている。

5 右2(二)の行為によつて原告が受けた被害を回復するためには、被告によつて別紙謝罪広告目録記載のとおりの謝罪広告がなされるのが相当である。

6  よつて、原告は、被告に対し、不正競争防止法第一条第一項第一号、第四号、第一条の二第三項に基づき、主文と同旨の判決を求める。

二被告は、適式の呼出を受けたのに、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しないので、民事訴訟法第一四〇条第三項、第一項の規定により請求原因事実は全て自白したものと看做される。

三右事実によれば、原告の請求はいずれも理由がある。

(牧野利秋 飯村敏明 高林龍)

謝罪広告目録

一 掲載の内容

謝罪広告

当社は、貴ルイ・ヴィトン社の有名なLVマークや花柄模様を用いた貴社製品の生地で当社の製品を加工し、これらの偽造商品を販売しました。

また、貴社のLVマークや花柄模様を用いた偽造時計、ライター、キーホルダーを「ルイ・ヴィトン社製ではございません」と説明し、女性向け週刊誌「週刊女性」に当社偽造品の広告をしました。

そして、偽造品の違法広告などは有名週刊誌に掲載される筈はないと考えている読者に、このような行為が不正競争防止法や商標法に違法していないかのような誤解を生ぜしめ、東京地方裁判所への提訴など貴社に多大のご迷惑をお掛けいたしたことは、真に申し訳なく、ここに慎んでお詫び申し上げます。

昭和 年 月 日

東京都港区赤坂六丁目一三番六号

株式会社 文昭堂

代表取締役 蓮沼文昭フランス国パリ市七五〇〇八 リユ・ラ・ボアシエ 三〇

ルイ・ヴィトン・エス・アー殿

二 掲載の要領

1 広告の大きさ 二段、幅二〇センチメートル

2 使用活字

表題       一号

文字       五号

広告人の住所、氏名 三号

名宛人の住所、氏名 三号

三 掲載の新聞、雑誌

1 朝日新聞    全国版

2 毎日新聞    全国版

3 読売新聞    全国版

4 サンケイ新聞  全国版

目録第二の一〜三<省略>

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